珈琲と花の香りの君


そんな俺を、くすっ。笑う彼女。



「はい。少々お待ちくださいね。」



彼女がきびすを返すと、ワンテンポ遅れてポニーテールの尻尾が揺れた。



微かな風と一緒に香るのは、柔らかな花の香りだ。



あぁ…、シャンプー何使っているんだろう…、なんて夢想する俺は、変態だろうか…。



とにかく、落ち着け!



煙草に火をつけて、取り敢えず一服。



大きく紫煙を吐き出した。



こういうときは、どうするべきだ?



突然やってきた恋に(完全なる片思いだが)、為すすべがない。
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