珈琲と花の香りの君
実は、清水の結婚が決まる少し前。俺は偶然に清水に再会した。
もう。運命だと思った。こんなに時間が経ってまた、再会出来るなんて。
その時の清水は弱っていて、その弱さにつけ込もうとした。
つくづく俺は、姑息だけれど、そうでもしないと清水を手に入れられない。
もう、手放してしまうのは嫌だった。
でも清水が呼んだのは、やっぱり俺ではなくあの男で。
その時に、すっぱりきっぱり諦めたのだ。