珈琲と花の香りの君
その時だ。
チャイムの音が聞こえて、清水がまたぱたぱたと、スリッパの音を響かせて玄関に向かった。
あぁ…。やっぱりこの瞬間が来てしまうのか…。
頭が痛くなってきた。
ぼそぼそと喋る低い声が聞こえて、リビングのドアが開いた。
「……。」
対面した俺ら2人。
しばしの沈黙。
喋り出す気配なんて、全くない奴。
「…あ、の…」
言いかけた俺に、
「何をやっているんだ…。」
睨まれる、俺。
あぁ…、神様なんて、くそくらえ…。