珈琲と花の香りの君
「及川くんは、コーヒー、ブラック?」
清水がトレイに載ったコーヒーカップを配りながら聞いてくれた。
「あぁ。うん。ブラックで。ありがとう、清水。」
お礼を言ってカップを受け取った。
「ねぇ、ねぇ。お兄ちゃん。及川さんの担任だったんでしょう?及川さん、どんな高校生だったの?」
無邪気に問いかけた珠利ちゃんに、
「…覚えていないな…。」
って!!なんだよ、こいつ!!
そんなに俺が嫌いかよ!!