珈琲と花の香りの君



「もう。お兄ちゃん、及川さんにヤキモチやいてるんでしょう?」



微笑む珠利ちゃん。相変わらず、可愛いわ。



「は?誰がだい?」



は、鼻で笑ったよ、こいつ…。



「じゃあ、お兄ちゃんはどんな先生だったんですか?」



今度は、珠利ちゃんが俺に問いかけた。



どんな…ってか?



「物静かな感じて、無愛想な所は変わってなくて、あ!そう言えば、卒業式の練習で清水が貧血で倒れたら、もう取り乱しちゃって、清水を抱き上げてすっげー速さで保健室まで連れてったんだよ。」
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