珈琲と花の香りの君




「まぁまぁ、准さん。将来のおとうとになるかもしれないんだから。ね?」


フォローを入れてくれた清水。



「僕には弟はいない。むしろ、弟なんかいらない。」



って!!俺だって、あんたみたいな兄さんなんていらねーよ!!のーさんきゅーだ、のーさんきゅー!!



胸の内の悪態は、晒したりしないぞ。大人なんだ俺!こいつみたいに、大人げなくなんかない!!



深呼吸。深呼吸だ。落ち着け、俺。



「でもさ…、」



その後に続いた清水の言葉で、俺と柳井(ほとんど柳井。)の間の空気が、氷点下まで下がったなんて、清水は知らないだろう…。
< 65 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop