珈琲と花の香りの君



そのうちに珠利ちゃんは、パスタの中に入っている蟹と格闘しだした。



フォークでつついてるけど(それこそ必死の形相で)それはあきらかに、あれだろう。



「珠利ちゃん。その蟹はダシを取る用だから、そんなに頑張んなくても…」


「だって、中身がつまってるもん~」



もん~!って、抱き締めたくなるほどかわいいのだけれど、心配する理由が俺にはあるのですよ…。


珠利ちゃん。今日、君はお気に入りのワンピースを着ているじゃないか…!


しかも色は白と来たもんだ!
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