秘密と家族
一方、料亭厨房━━━━━━━
「は?今日は神倉様と真藤様ご夫婦が来るんだろ?いいのか!?」
料理長が、先程の新人仲居に声を荒らげる。
「え!?」
「とにかく、女将を呼べ!!」
料理長の大声に、他の仲居が女将を呼びに向かう。
女将はちょうど、秀彦達の出迎えをおこなっていた。
「神倉様、真藤様。
本日は、お寒い中お越しくださりありがとうございます!」
「あぁ。今日も寒いねー」
秀彦が微笑み、靴を脱ぐ。
「さぁ、皆様。
いつもの個室にどうぞ!」
女将が中に促す。
「女将!!」
「ん?何?」
「実は━━━━━━━」
女将に耳打ちする。
「え……!!?どうして……!!?」
「女将?」
「どうしたの?女将」
秀彦と一誠が不思議そうに言う。
「あ、いえ…!
神倉様方を、松の間にお連れして!」
「はい!」
「神倉様、真藤様。
後から改めてご挨拶に参ります!」
「忙しいね!女将は……!僕達は大丈夫だから、ゆっくりで構わないよ!」
「そうだよ!忘年会シーズンだから、お忙しいよね!」
秀彦と一誠が微笑み言った。
女将は急いで厨房に向かった。
「どうゆうことなの!!?」
「女将、すみません!!」
「神倉様と華秀様は、絶縁状態なの。
だからどちらかがいらっしゃる時は、片方様にはご遠慮いただいてるのよ!」
「でも女将、どうする?」
料理長が顔を歪め言った。
「とりあえず、お互いにお会いしないように努めましょう。皆さん、忙しいところ悪いけどよろしくね」
女将は秀彦達の所へ、挨拶に向かう。
「神倉様、真藤様。
改めまして、本日はお越しくださりありがとうございます!今年も大変お世話になりました」
丁寧に頭を下げ、挨拶をする。
「こちらこそ!また来年もよろしく」
秀彦が言う。
そして琉雨達の所へ向かう。
「華秀様、お連れ様。
ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
本日はお越しくださりありがとうございます!今年も大変お世話になりました」
同じように、丁寧に挨拶をする。
「今日は突然、悪かったな」
「いえ。先週のご無礼、本当に申し訳ありませんでした」
「もういいって!」
「はい。
……………お料理の方は、どうですか?」
「とっても美味しくいただいてます!」
満面の笑みで答える、琉梨。
「可愛らしいお客様ですね!」
「女将、琉梨だよ!
真藤家の愛娘!」
「え!?これは、失礼しました!
こんなに、お美しくなられて………!
ではこちらは、琉雨様?」
「うん」
琉雨が頷く。
「さようでしたか!」
「二人は夫婦だよ!」
「あ、はい!それは、お聞きしておりました。
本当にお二人とも、立派になられて……!」
女将が、琉雨と琉梨を見て微笑んだ。
「では…ごゆっくり、お過ごしくださいませ」
最後にまた丁寧に頭を下げ、部屋を出た女将だった。
「は?今日は神倉様と真藤様ご夫婦が来るんだろ?いいのか!?」
料理長が、先程の新人仲居に声を荒らげる。
「え!?」
「とにかく、女将を呼べ!!」
料理長の大声に、他の仲居が女将を呼びに向かう。
女将はちょうど、秀彦達の出迎えをおこなっていた。
「神倉様、真藤様。
本日は、お寒い中お越しくださりありがとうございます!」
「あぁ。今日も寒いねー」
秀彦が微笑み、靴を脱ぐ。
「さぁ、皆様。
いつもの個室にどうぞ!」
女将が中に促す。
「女将!!」
「ん?何?」
「実は━━━━━━━」
女将に耳打ちする。
「え……!!?どうして……!!?」
「女将?」
「どうしたの?女将」
秀彦と一誠が不思議そうに言う。
「あ、いえ…!
神倉様方を、松の間にお連れして!」
「はい!」
「神倉様、真藤様。
後から改めてご挨拶に参ります!」
「忙しいね!女将は……!僕達は大丈夫だから、ゆっくりで構わないよ!」
「そうだよ!忘年会シーズンだから、お忙しいよね!」
秀彦と一誠が微笑み言った。
女将は急いで厨房に向かった。
「どうゆうことなの!!?」
「女将、すみません!!」
「神倉様と華秀様は、絶縁状態なの。
だからどちらかがいらっしゃる時は、片方様にはご遠慮いただいてるのよ!」
「でも女将、どうする?」
料理長が顔を歪め言った。
「とりあえず、お互いにお会いしないように努めましょう。皆さん、忙しいところ悪いけどよろしくね」
女将は秀彦達の所へ、挨拶に向かう。
「神倉様、真藤様。
改めまして、本日はお越しくださりありがとうございます!今年も大変お世話になりました」
丁寧に頭を下げ、挨拶をする。
「こちらこそ!また来年もよろしく」
秀彦が言う。
そして琉雨達の所へ向かう。
「華秀様、お連れ様。
ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
本日はお越しくださりありがとうございます!今年も大変お世話になりました」
同じように、丁寧に挨拶をする。
「今日は突然、悪かったな」
「いえ。先週のご無礼、本当に申し訳ありませんでした」
「もういいって!」
「はい。
……………お料理の方は、どうですか?」
「とっても美味しくいただいてます!」
満面の笑みで答える、琉梨。
「可愛らしいお客様ですね!」
「女将、琉梨だよ!
真藤家の愛娘!」
「え!?これは、失礼しました!
こんなに、お美しくなられて………!
ではこちらは、琉雨様?」
「うん」
琉雨が頷く。
「さようでしたか!」
「二人は夫婦だよ!」
「あ、はい!それは、お聞きしておりました。
本当にお二人とも、立派になられて……!」
女将が、琉雨と琉梨を見て微笑んだ。
「では…ごゆっくり、お過ごしくださいませ」
最後にまた丁寧に頭を下げ、部屋を出た女将だった。