秘密と家族
「あれー、ここ…どこ…?」
琉梨は一人、迷子になっていた。
トイレに行き部屋に戻ろうとして、迷ってしまったのだ。
(よし、仲居さんに聞こう!)
そう思い、近くの仲居に聞きに行こうとする。
「琉梨?」
「え……え!?秀パパ!?」
「琉梨、どうしたの?こんなとこで……!珍しいな、琉梨がここにいるなんて。昔は連れてきてたが……」
「琉雨と、か…」
「ん?琉雨と来たの?」
「あ、うん!私ね、働き始めたんだよ!
それでね…琉雨がこれから頑張れるようにって、連れてきてくれたの!」
「そう。
………………一誠や梨央ちゃんも来てるよ。
僕達のとこにおいで?一緒に食べよ?」
「え?あ、いや…琉雨と二人がいいなー」
少し目を泳がせて言った、琉梨。
「…………へぇー、いいなぁー僕の息子はこんなに愛されて!
じゃあ、僕が琉雨に会いに行こうかな?
どこの部屋?
どっちにしても、年末に一度みんなで食事でもって思ってたから、予定を聞かないと!」
琉梨の動揺した姿に何かを察し、琉雨がいる部屋に行こうとする、秀彦。
「じゃあ、後から連絡する!
てことで、私、行くね!」
踵を返す、琉梨。
「琉梨!!」
「え!?」
「何を隠してるの?
本当は、誰といるの?」
「え……る、琉雨と来たよ!ほんとだよ!」
「じゃあ、僕も一緒に行っていいよね?
見たところ、迷子になってるみたいだし!
どこの部屋?部屋の名前があるでしょ?」
琉梨の顔を覗き込み、窺うように言った。
「お願い、秀パパ。
ここは何も聞かないで、行かせて?」
琉梨も秀彦の顔を見て言った。
「…………まさか、琉梨…
不倫でもしてるの?」
「へ!?ふ、不倫!!?
まさか!!私は、琉雨しか考えられないよ!」
「でも、琉梨がここまで僕の言うこと聞かないってことは……そうゆうことでしょ?
見損なったよ、琉梨。
琉梨が不倫なんて……!」
秀彦は呆れたように言って、琉梨を見た。
でも本当は、琉梨が不倫なんてするわけないと確信している。
琉梨が何を隠してるのか探る為、こんな言い方をしているのだ。
しかし琉梨は、秀彦に“見損なった”と言われ、カマをかけられていることに気づかない。
「そんなことしてない!!
本当だよ!今日は、琉雨と華秀くんと来て━━━━━
あ!」
つい、口が滑ってしまったのだ。
「━━━━━か、華秀…!!!?」
一瞬で、秀彦を纏う優しい雰囲気がガラリと変わり、憤怒の感情に包まれていく。
「秀…パ…パ…?」
「どこだ!?
華秀はどこにいる!?」
琉梨の肩を掴み、責め立てた。
琉梨は一人、迷子になっていた。
トイレに行き部屋に戻ろうとして、迷ってしまったのだ。
(よし、仲居さんに聞こう!)
そう思い、近くの仲居に聞きに行こうとする。
「琉梨?」
「え……え!?秀パパ!?」
「琉梨、どうしたの?こんなとこで……!珍しいな、琉梨がここにいるなんて。昔は連れてきてたが……」
「琉雨と、か…」
「ん?琉雨と来たの?」
「あ、うん!私ね、働き始めたんだよ!
それでね…琉雨がこれから頑張れるようにって、連れてきてくれたの!」
「そう。
………………一誠や梨央ちゃんも来てるよ。
僕達のとこにおいで?一緒に食べよ?」
「え?あ、いや…琉雨と二人がいいなー」
少し目を泳がせて言った、琉梨。
「…………へぇー、いいなぁー僕の息子はこんなに愛されて!
じゃあ、僕が琉雨に会いに行こうかな?
どこの部屋?
どっちにしても、年末に一度みんなで食事でもって思ってたから、予定を聞かないと!」
琉梨の動揺した姿に何かを察し、琉雨がいる部屋に行こうとする、秀彦。
「じゃあ、後から連絡する!
てことで、私、行くね!」
踵を返す、琉梨。
「琉梨!!」
「え!?」
「何を隠してるの?
本当は、誰といるの?」
「え……る、琉雨と来たよ!ほんとだよ!」
「じゃあ、僕も一緒に行っていいよね?
見たところ、迷子になってるみたいだし!
どこの部屋?部屋の名前があるでしょ?」
琉梨の顔を覗き込み、窺うように言った。
「お願い、秀パパ。
ここは何も聞かないで、行かせて?」
琉梨も秀彦の顔を見て言った。
「…………まさか、琉梨…
不倫でもしてるの?」
「へ!?ふ、不倫!!?
まさか!!私は、琉雨しか考えられないよ!」
「でも、琉梨がここまで僕の言うこと聞かないってことは……そうゆうことでしょ?
見損なったよ、琉梨。
琉梨が不倫なんて……!」
秀彦は呆れたように言って、琉梨を見た。
でも本当は、琉梨が不倫なんてするわけないと確信している。
琉梨が何を隠してるのか探る為、こんな言い方をしているのだ。
しかし琉梨は、秀彦に“見損なった”と言われ、カマをかけられていることに気づかない。
「そんなことしてない!!
本当だよ!今日は、琉雨と華秀くんと来て━━━━━
あ!」
つい、口が滑ってしまったのだ。
「━━━━━か、華秀…!!!?」
一瞬で、秀彦を纏う優しい雰囲気がガラリと変わり、憤怒の感情に包まれていく。
「秀…パ…パ…?」
「どこだ!?
華秀はどこにいる!?」
琉梨の肩を掴み、責め立てた。