秘密と家族
「じゃあ…琉梨、行ってくるね」
「うん…」
頭をポンポンと撫でる琉雨を見上げ、服を小さく握る琉梨。
「今日は遅くなるから、先に寝ててね」
少し微笑み言う、琉雨。
「え?琉雨が帰ってくるまで、待ってるよ」
「ダメだよ!華秀がレストランに来るってことは、帰るのは夜中になるってことだから」
「うん…わかった……じゃあ、華秀くんにもよろしく伝えて」
「わかった」
基本的には琉雨は、日付が変わる前に帰ってくるのだが、華秀が来店する時は帰りが夜中になるのだ。
琉雨が出ていき、琉梨はしばらく玄関のドアを見つめる。
「はぁー、行っちゃった……」
そしてため息をつくのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
「いい加減、琉雨離れしたら?」
琉梨の友人、舞子の言葉。
その日、舞子とお茶をしていた琉梨。
琉雨に依存気味の琉梨。
こんな風に舞子を呼び出し、話し相手になってもらうのだ。
「わかってるよ」
「……ったく…私だって、働いてんだからね!」
「わかってるよ」
「今日はたまたま、休みだけど」
「わかってるよ」
「琉梨もパートでもしたら?」
「わかってるよ。
……………ん?パート?」
「そう、パート。確か…ウチのイタ飯、パート募集してたはず!」
「パートかぁ~考えてみようかな?」
「私がいれば、安心でしょ?」
「うん!」
微笑み、コーヒーを口にする琉梨。
「あ…でも、ヤバいかな……」
不意に舞子が呟いた。
「ん?舞子?」
「ううん。
まぁ…琉雨がいれば、大事にはならないか……」
首を傾げて見つめてくる琉梨に舞子は“相変わらず可愛い子”と思いながら、微笑み返し首を振った。
【舞子の友達、可愛すぎてヤベーな!】
【紹介してよー!】
中学生の時からの親友の二人。
他の生徒からよく、紹介してほしいと言われていた舞子。
しかし琉梨にはいつも琉雨がくっついていた為、紹介しようとしてもみんな、琉雨に邪魔されなかなか紹介までいたらないのだ。
「やっぱ、舞子だぁー」
「え?誠史?」
「誠史くん、こんにちは!」
「琉梨ちゃんも!久しぶりだね!」
「うん!誠史くん、一人?」
「ううん。ダチと待ち合わせしてたんだけど、ガラス越しに舞子らしき人を見かけたから入ってきた」
「そっか!お友達が来るまで、一緒する?
外は寒いし!」
「じゃあ…お言葉に甘えて!」
舞子の隣に座り腰を抱く、誠史。
「フフ…」
「何?琉梨」
「二人はラブラブだなぁって!」
「「琉梨(ちゃん)に言われたくない!!」」
舞子と誠史の声が、綺麗にハモった。
「うん…」
頭をポンポンと撫でる琉雨を見上げ、服を小さく握る琉梨。
「今日は遅くなるから、先に寝ててね」
少し微笑み言う、琉雨。
「え?琉雨が帰ってくるまで、待ってるよ」
「ダメだよ!華秀がレストランに来るってことは、帰るのは夜中になるってことだから」
「うん…わかった……じゃあ、華秀くんにもよろしく伝えて」
「わかった」
基本的には琉雨は、日付が変わる前に帰ってくるのだが、華秀が来店する時は帰りが夜中になるのだ。
琉雨が出ていき、琉梨はしばらく玄関のドアを見つめる。
「はぁー、行っちゃった……」
そしてため息をつくのだ。
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「いい加減、琉雨離れしたら?」
琉梨の友人、舞子の言葉。
その日、舞子とお茶をしていた琉梨。
琉雨に依存気味の琉梨。
こんな風に舞子を呼び出し、話し相手になってもらうのだ。
「わかってるよ」
「……ったく…私だって、働いてんだからね!」
「わかってるよ」
「今日はたまたま、休みだけど」
「わかってるよ」
「琉梨もパートでもしたら?」
「わかってるよ。
……………ん?パート?」
「そう、パート。確か…ウチのイタ飯、パート募集してたはず!」
「パートかぁ~考えてみようかな?」
「私がいれば、安心でしょ?」
「うん!」
微笑み、コーヒーを口にする琉梨。
「あ…でも、ヤバいかな……」
不意に舞子が呟いた。
「ん?舞子?」
「ううん。
まぁ…琉雨がいれば、大事にはならないか……」
首を傾げて見つめてくる琉梨に舞子は“相変わらず可愛い子”と思いながら、微笑み返し首を振った。
【舞子の友達、可愛すぎてヤベーな!】
【紹介してよー!】
中学生の時からの親友の二人。
他の生徒からよく、紹介してほしいと言われていた舞子。
しかし琉梨にはいつも琉雨がくっついていた為、紹介しようとしてもみんな、琉雨に邪魔されなかなか紹介までいたらないのだ。
「やっぱ、舞子だぁー」
「え?誠史?」
「誠史くん、こんにちは!」
「琉梨ちゃんも!久しぶりだね!」
「うん!誠史くん、一人?」
「ううん。ダチと待ち合わせしてたんだけど、ガラス越しに舞子らしき人を見かけたから入ってきた」
「そっか!お友達が来るまで、一緒する?
外は寒いし!」
「じゃあ…お言葉に甘えて!」
舞子の隣に座り腰を抱く、誠史。
「フフ…」
「何?琉梨」
「二人はラブラブだなぁって!」
「「琉梨(ちゃん)に言われたくない!!」」
舞子と誠史の声が、綺麗にハモった。