秘密と家族
それから飲みに行こうということになり、五人で居酒屋へ向かった。
酒が入り、酔っ払った崚汰が琉梨に絡みだす。
「琉梨ちゃーん、可愛いね~!」
「あ、ありがとう…ございます…」
琉梨は少々退いていた。
「崚汰、止めなよ!」
「崚汰、琉梨ちゃん嫌がってんぞ!」
「誠史カップルは、黙ってろよ…!?
ねぇー!琉梨ちゃん!
今度、二人でデートしない?
スゲー景色の良いとこ知ってんだぁー!
最近、色んなとこでイルミネーション始まっただろ?
そこも、スゲー綺麗なんだよー!」
誠史と舞子の制止も聞かず、琉梨に話しかける崚汰。
「二人はちょっと…みんなでなら……」
「えーー!なんでぇー!」
崚汰の顔が近づいてくる。
「や…離れて…くださ…///」
「フフ…可愛い~!」
崚汰は終始、琉梨から離れず話しかけ続けていた。
帰りも、琉梨を送ると聞かなかった崚汰。
断りきれず、琉梨は崚汰を帰ることになった。
「あの、崚汰くん」
「ん?」
「そのピアス…」
「ピアス?
あー、◯◯の限定のピアスだよ!」
「やっぱり…!」
「知ってるの?」
「はい。旦那さんも同じのつけてるんです。
でも、黒のピアスですが…」
「あー、俺も迷ったんだよねー!
シルバーと黒。
あと、ゴールドもあったんだけど……」
「派手?」
「そう!!だから、シルバーにしたんだ!」
「旦那さんも言ってました。ゴールドは派手って」
「そうなんだぁー!気が合うなぁー!」
「フフ…」
思わず、微笑む琉梨。
その姿に、崚汰は心臓がドクンと高鳴るのを感じた。
「……////参ったなぁ……」
「え━━━━!!?」
グッと、崚汰に引き寄せられた。
「今、向かいから自転車来てた…」
そのまま……抱き締められる。
「あ…ご、ごめんなさ……
………あ、あの…崚汰く…離し…て…」
「俺、ビビりでさ…勝てない勝負はしない主義なの」
崚汰の抱き締める腕に、更に力が入るのがわかる。
「あの、ほんとに…離して…!」
琉梨は離れようともがくが、びくともしない。
「………でも、もし…琉梨ちゃんが相手なら……
勝負したいかも……?」
「ほんと…お願……」
「くそっ……何これ…柔らくて…甘い匂いがする……」
琉雨とは違う腕の強さと感触、香水や煙草、崚汰自身の匂い、琉雨より少し高い声。
違う━━━━━
抱き締める強さと感触、匂い、声……全部、違う!!!
私が好きなのは、琉雨の骨が折れてしまうのではないかと思う程の強さと温かさ、少し固い腕の感触、酔ってしまいそうな香り、低くて甘い声なのだ。
「お願い!!離して!!」
琉梨は、力の限り崚汰を押し返した。
酒が入り、酔っ払った崚汰が琉梨に絡みだす。
「琉梨ちゃーん、可愛いね~!」
「あ、ありがとう…ございます…」
琉梨は少々退いていた。
「崚汰、止めなよ!」
「崚汰、琉梨ちゃん嫌がってんぞ!」
「誠史カップルは、黙ってろよ…!?
ねぇー!琉梨ちゃん!
今度、二人でデートしない?
スゲー景色の良いとこ知ってんだぁー!
最近、色んなとこでイルミネーション始まっただろ?
そこも、スゲー綺麗なんだよー!」
誠史と舞子の制止も聞かず、琉梨に話しかける崚汰。
「二人はちょっと…みんなでなら……」
「えーー!なんでぇー!」
崚汰の顔が近づいてくる。
「や…離れて…くださ…///」
「フフ…可愛い~!」
崚汰は終始、琉梨から離れず話しかけ続けていた。
帰りも、琉梨を送ると聞かなかった崚汰。
断りきれず、琉梨は崚汰を帰ることになった。
「あの、崚汰くん」
「ん?」
「そのピアス…」
「ピアス?
あー、◯◯の限定のピアスだよ!」
「やっぱり…!」
「知ってるの?」
「はい。旦那さんも同じのつけてるんです。
でも、黒のピアスですが…」
「あー、俺も迷ったんだよねー!
シルバーと黒。
あと、ゴールドもあったんだけど……」
「派手?」
「そう!!だから、シルバーにしたんだ!」
「旦那さんも言ってました。ゴールドは派手って」
「そうなんだぁー!気が合うなぁー!」
「フフ…」
思わず、微笑む琉梨。
その姿に、崚汰は心臓がドクンと高鳴るのを感じた。
「……////参ったなぁ……」
「え━━━━!!?」
グッと、崚汰に引き寄せられた。
「今、向かいから自転車来てた…」
そのまま……抱き締められる。
「あ…ご、ごめんなさ……
………あ、あの…崚汰く…離し…て…」
「俺、ビビりでさ…勝てない勝負はしない主義なの」
崚汰の抱き締める腕に、更に力が入るのがわかる。
「あの、ほんとに…離して…!」
琉梨は離れようともがくが、びくともしない。
「………でも、もし…琉梨ちゃんが相手なら……
勝負したいかも……?」
「ほんと…お願……」
「くそっ……何これ…柔らくて…甘い匂いがする……」
琉雨とは違う腕の強さと感触、香水や煙草、崚汰自身の匂い、琉雨より少し高い声。
違う━━━━━
抱き締める強さと感触、匂い、声……全部、違う!!!
私が好きなのは、琉雨の骨が折れてしまうのではないかと思う程の強さと温かさ、少し固い腕の感触、酔ってしまいそうな香り、低くて甘い声なのだ。
「お願い!!離して!!」
琉梨は、力の限り崚汰を押し返した。