【完結】余計な愛はいらない。


「玲音……愛してる……」

「っ、杏実……」

 わたしの中を激しく突き立てる玲音のその表情が、なぜか苦しそうにも見えた。
 だけど動きは止まらない。 ひたすらお互いに快感を求めては、何度も唇を重ねていく。

「玲音っ、もうダメッ……」

 絶頂を迎えてしまいそうになるわたしに、玲音は「杏実、イッていいから」と言ってくれる。
 だけど玲音が苦しそうな顔をしているのは、きっとわたしのせいだ。  
 わたしが玲音を苦しめているのかもしれない……。

「あぁっ、玲音っ……!」

 わたしは玲音のその腕の中で、絶頂を迎えた。

「っ……杏実、俺も……!」

 程なくして、玲音もわたしの体をギュッと抱きしめる。そしてその欲情した欲望を、わたしの中に解き放った。

「玲音……キスして」

 わたしの中に閉じ込めたその欲望を解き放ったまま、玲音はわたしにキスをしてくれた。

「んっ……っ」

 玲音とのキスは大好き……。

「杏実、シャワー浴びてくる」

 玲音はシャワーを浴びるとバスルームへと向かってしまった。

「玲音……ごめん」

 わたしは玲音と、もうセフレをやめる。
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