ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
あのあと、俺たちは辺りを散策し、高野さんが食べると決めていた海鮮丼を食べて、ホテルに向かった。

『はい、これ獅子谷くんの部屋の鍵。』

「ありがとう。」

『明日、8時にはホテル出るから、寝坊しないでね。』

「了解。」

『それじゃ、おやすみ。』

「おやすみ。」

高野さんが予約してくれたホテルは高校生には豪華なホテルだった。

俺はシャワーを浴びて座り心地のいいソファーに座りくつろいでいた。

この部屋、1人部屋にしては広すぎるな。

とか、くだらないことを考えながら…。

コンコンッ

ノックが聞こえたのでドアを開けると、高野さんがいた。

『ちょっと話そうよ。』

ジュースとお菓子を持っていた。

「ちゃんと、自分の部屋で寝るなら…。」

『約束します。笑 お邪魔しまーす。』

高野さんはソファに座り、俺は椅子に座った。

『え、なんかちょっと遠くない?このソファ割と大きいんだからこっちきなよ。』

「いや、それは。」

『あ、もしかして近くに座るの危険?やましいことでも考えてる?笑』

「…そんなわけないだろ。」

『じゃあ、こっち来て?』

…大丈夫。

…俺たちは潔白だ。

俺は言われた通り、高野さんの隣に座った。

「話すって、何話すの?」

『私はこれから獅子谷くんに話したいことを話します。』

「わかった。聞くよ。」

『獅子谷くんは、何か吐き出したくなったら私に話します。』

「え、どういうこと?」

『そのままの意味だよ。あ、秘密は守るよ?なんならそのうち死ぬし、安心して吐き出してね。』

「別に吐き出したいことなんてー。」

『かんぱーい。』

子供用のシャンパンで乾杯をして、夜がはじまった…。
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