ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
「やべ、全然当たんね。」

「累、なに狙い?」

「諭吉。」

俺たちは射的にチャレンジしていた。

神木くんと日下くん、俺と海人のペアに完全に別れてしまっている。

帰りたい…。

「うわ、弾切れた。」

「もっかいやれば?」

「英二がやってよ。」

「えー、僕?」

2人は弾が全く当たらないようだった。

「優、すげぇ。」

「たまたまだよ。」

俺は、幸運にもお金を倒すことに成功した。

諭吉ではなく英世だが。

「「えーー?!!!」」

日下くんと神木くんがものすごい勢いで俺の方に向かってきた。

「獅子谷くんやばくない?すごっ。」

「僕の最後の弾授ける。お願い、諭吉とって!」

「ええっ?!」

日下くんから、弾を預けられてしまった。

射的は小さい頃にじいちゃんにコツを教えてもらってたから、割と得意だった。

でも、今回は緊張感がちがう。

集中しないと。

俺は狙いを定め、銃を打った。


「「やったー!!!!」」

俺は諭吉を倒すことに成功した。

「マジでありがとう。獅子谷くん。」

日下くんに手を取られ、振り回された。

「今日は僕が好きなもの買ってあげるから、食べたいもの言って。」

そして、夕飯は日下くんの奢りとなった。
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