ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
「抹茶クリームフラペチーノとアイスココアお待たせいたしました。」

「ありがとうございます。」

話をするため、俺と高野さんは○タバにやってきた。

『獅子谷くん、相変わらず可愛いの頼むね。』

「そっちもね。」

『抹茶しか勝たん。』

「…なんだそれ。」

『ここの○タバ、入口広くて車椅子でも入りやすいし、いいね。』

「多分、バリアフリーなんだよ。」

『こういうお店が増えたら良いのになー。車椅子になって余計に思うようになった。』

「…そうだね。」

『よし、本題に入ろう!この度、親友の檜山六花と大喧嘩をしました!』

「そのテンションで言うことかよ…。」

『実は結構傷ついてるから、こうでもしないとやってられないの。』

「なんで、檜山さんと喧嘩したの?」

『私が、六花に他の子ともっと仲良くしてねって言ったら、六花怒っちゃって…。』

高野さんの話をまとめると、こうだ。

高野さんは檜山さんと来年の花火大会の話になったそうだ。

そこで、檜山さんは来年は高野さんと2人で花火大会に行きたいと言った。

それに対して高野さんはみんなで行こうと言った。

すると、檜山さんはどうして2人じゃダメなのかと高野さんを問い詰めたらしい。

『それで、私がちょっと怒っちゃって…六花に、もう知らないって言われちゃった。』

「だから、檜山さん泣いてたんだ…。」

『六花に会ったの?』

「会ったっていうか…ぶつかって…。」

『そうだったんだ。』

「…高野さん。檜山さんには、その…まだそんなに、もっと他の子と仲良くしろとか言わなくても良いんじゃないかな。」

『やっぱりそう思う?』

「…うん。檜山さんは多分、急に距離置かれたみたいに思って、不安なんだと思う。」

『六花ね、友達作るの下手くそなんだ。』

「…え。」

『私がいないと他の子と話さないの…周りの子は六花とすごく仲良くしようとしてくれてるのに。』

「そうなんだ…女子たちみんな仲良さそうだから、全然わからなかった。」

『女の子の世界は色々あるの。だから、もし私がいなくなったら六花1人になっちゃうと思うんだ。』

「…。」

『獅子谷くんが六花と仲良くしてくれるなら別だけど?』

「無理、俺嫌われてるし。」

『でしょ?』

「…うん。」

『とにかく、六花には他の子とも仲良くなってほしいんだ。でも…今は…早く六花と仲直りしたい…。』

高野さんは、これ以上何も話さなかった。

俺は、なんて声をかけて良いかわからなかった。
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