ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
ー今日は話聞いてくれてありがとう。少し気分が落ち着いたよ。また、頼るかもです。


解散してから、高野さんからメッセージが送られてきた。


俺は、自分の無力さを痛感していた。


帰り道を歩いていると、道の端でうずくまっている女子がいた。

泣いているように見えた。

俺と同じ高校の制服だ。


「あの…大丈夫ですか?」

迷いに迷った結果、声をかけることにした。

遅い時間だったこともあり、心配だった。


「…何やってるの獅子谷。」

俺が声をかけた女子生徒は檜山さんだった…。

やってしまった……。

「檜山さんこそ…。」

「私は…ちょっと1人になりたかっただけ。もう帰るから。」

「あの、送るよ。」

流石にこの暗いに時間1人は危ない。

「は?そんなのいいよ。てか、嫌だし。」


ですよね…。


「…でも、暗いし…その、心配だから。」



檜山さんは少し考え込んだ。



「…じゃあ、少しだけ。」


少しだけ、檜山さんを送ることになった。
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