ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
『送ってくれなくても大丈夫だよ?』

「いや、昼間倒れてるし、近くまで送る。俺が安心して帰れない。」

『優しーね。笑』

「普通だよ。」

『獅子谷くん帰り遅くなっちゃうでしょ?お家の人心配しない?』

「俺は、ほっとかれてるから大丈夫。」

『そうなんだ。』

「男なんてそんなもんでしょ。」

『ねぇ、獅子谷くん?』

「何?」

『今も死にたいって思ってる?』

「…思ってるよ。」

『それさ、私が死ぬまで待てない?』

「え?」

『私が死ぬまでは、自殺しないって約束して欲しいの。』

「…。」

『ほら、自殺とかってこっちからしたらめっちゃムカつくことだからやめて欲しいし、多分私、すぐ死んじゃうから、それまで待って欲しいなって。』

「…わかった。」

『本当?』

「うん。」

『約束。』

高野さんは小指を出してきた。

「約束。」

俺たちはゆびきりげんまんをした。
< 9 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop