オオカミな同僚は溺愛したくて堪らない
正面から雅紀の視線がささり、私は俯いてしまう。そんな私の両肩を掴みながら、覗き込むように話してきた。
「俺は、お前のそういう素直になれないところも、自分の気持ちを我慢して言えないところも全てが可愛いと思ってんだけど?」
突然の告白に、頭が真っ白になってマイナス思考がどこかに吹っ飛んでしまった。
「それに、俺の彼女でいる資格なんて要らねぇんだよ。俺がお前を選んだんだ。俺の隣は瑠花しか要らねぇんだよ。分かったか?」
少しでも疑ってしまった自分が恥ずかしい。
雅紀が真っ直ぐ気持ちを伝えてくれるとは思っていなかった。
私は本気で言われて、再び顔が熱を集めていくのを感じる。
いくら私でも、この言葉が嘘ではないことは分かっていた。
そんな私を見て、ふっと気を抜いて笑った雅紀。
ありがとうと言うのも違う気がするし、よろしくお願いしますと言うのも恥ずかしい。
なんて答えようか迷っている私の頬に雅紀の手が触れた。