リスキーな恋
 塁が、お粥を持ってきてくれた。
「おいしい。」
「食べれるね。よかった。」

「ありがとう。」
「椿が風邪引くなんてびっくりした。健康優良児なのに。」
「あ、うん。」
「なんかあった?」
「昨日、塁、モデルの子と傘さして歩いてたよね?」
「見たんだ。」
「うん。」

「昨日、傘ないって言うから、入れて行ってあげた。そのあと、告白されたけど断った。」
「そっかあ。彼女じゃないんだ。」
「うん。俺、彼女作ったことない。」
「あんなに告られてるのに?」
「うん。俺、昔から椿が好きだったから、他の人と付き合う気なかった。」
「そうだったんだ。」

『そんなに思ってくれていたなんて気づかなかった。』
嬉しかった。
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