僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「綺麗だな…」
真っ黒な空の中に星が煌めくように光ってて、星の周りだけ少し紫いろが混じっているのが見える。
黒でも白でもないその色は紫音を連想をさせた。
北海道から始まったこのフェスは、長野で月の最終日を迎える。
来月は山梨からのスタートだ。
でも、俺の仕事はここまでで、片付けが終わり次第、家に帰れる。
ほのに「月なか日の一週間は休みだから帰るよ」なんて言ってたけど、ばあちゃんの葬儀で結局帰れなかった。
初日のあの日からの連絡はない。
紫音も穂香も。
どうしたのか心配だけど、二人とも忙しいんだろう。
そう思ってた。