僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
陽だまりの昼下がり
あれから辞職届を出した俺は家にいることが多くなった。
もちろん職を探しながらバイトしているけど、ほとんど遊んでいるに近い。
「ニャーォ~」
「はいはい、いい子いい子」
ゴロゴロゴロゴロ~……
かわいいな
ニィって笑ってるみたいに見える
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・どうしました?」
「あ、いやっ、————サッパリしたー。やっぱ日本人は風呂だよな」
「バスタブは?ないのですか?」
「あるけど、つかるって感じじゃなくて洗うって感じだからさ。そこでお湯抜いてチマチマ流すのほんとめんどい」
「なるほど…」
自ずとすれ違いが多く、あまり話す事のなかった詩安人との会話も増える。
この人がここにきて3週間たったけど、紫音が訪ねてくることはなかった。
「俺も風呂入ってきます」
「おう!俺は飯作ってるから」
「はい、いつもすみません」
あのまま、闇の底に落ちしそうだった俺の精神状態は、二人〖詩安&アップル〗のおかげで穏やかな日々を送ってた。