僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「おめでとう!!祐子!よく頑張ったね!」
大学合格発表の日、母さんはご馳走を作ってお祝いしてくれた。
「おめでとう、祐子。よく頑張ったね」
普段、仕事で夜勤が多いお父さんも、休みを取ってくれた。
お父さんも喜んでいる。
「初めはどうなるかと、思ったけど、これもみんな晴君のおかげよ!ありがとうね」
「いいえ、祐子が頑張ってくれたんですよ。それで、最初の志望校より条件のいいところに入れたんですから」
お父さんの隣に座る、晴秋もよく頑張ったなって労ってくれた。
みんな良かった良かったって口々にいって、私を励まそうとしているのがよく分かった。
この空間で、喜んでいないのは私だけ。
その理由はただ一つ
だって、高校卒業したら、本当にケイと離れることになる。
大学も違うし、電車の路線も違うから、多分もう会えない。
もう、偶然に会うことも、なくなるんだ。
その事実をまだ受け止められていないけど、その先、悲惨になるのは目に見えている。
あれから、1年近くたったけど、ケイを好きな気持ちは止まることはなかった。