僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
極上なひとに愛される
「ちょっとだけ」
お湯をたっぷりと注いだら、ドリップポットを取り上げられた。
正面を向かされたっぷりと見つめられながら唇を啄んでくる。
俺もそれを目を閉じて応えていた。
段々と激しくなりそうになる前に、焼いてるチキンが気になって肩をタップする。
「ん、焦げるって」
「もう、島くんは恥ずかしがりなんだから」
俺より背が高い詩安は楽しそうに俺を見下ろしていた。
よくわからない調味料をいくつも振りかけていけばいいにおいがしてきた。
さっき俺が盛り付けたほうれん草が乗った皿にチキンをいれ、ソースもかけていく。
たこと玉ねぎ、きゅうり、パフリカが入ったマリネも小さな皿にもりつける。
芋を蒸かしてミンチと混ぜて、チーズをのせオーブン焼きしたグラタンもできた。
「うまそう・・・」
「うまいよ、食べよ?」
二人で手を合わせ、いただきますをした。
「うわ―――このグラタン美味い」
「いっぱい食べてね島くん、痩せすぎだから。特に腰回りに肉付けて」
ベッドで強く突いたら壊れそうって言われたのを思い出して赤面する。
俺たちはここに来て割とすぐにそういう関係になっていた。
渋ることでもないし、お互いすきの限度を越えたからそれは自然に訪れた。
「お前はこれね」
詩安はアップルのご飯まで作る。
さっきの鶏肉を砕いてホウレンソウやスープを混ぜ、昨日残した白米も潰して入れていた。
「飯の時だけ俺に擦りよるのな」
「あっはは、アップルは現金だね」