僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
カミングアウトする決意
ここに来て数ヶ月の月日が経っていた。
やっぱり俺にとってこの人は特別で、幸せにしたいだとか、幸せになりたいとかじゃなくて、ずっーと一緒に居たいと思う人だった。
それを考える時間が多くなったころ、実家の母から連絡が入った。
”晴君、結婚するって”
このタイミングでこの知らせが来るって事はさ、もうそろそろハッキリしろって事だと思った。
自分を偽るのじゃなく
コソコソもしたくないし、詩安にもさせたくないって
詩安は俺を自分の夢の場所へ連れて行きたいって言ってくれた。
じゃあ俺も、それなりに覚悟を決めて向き合おうって思った。
「詩安俺決めた」
「何を?」
「やっと決心がついた…ハルの結婚式やっぱり行ってくるよ」
「そう?」
「うん…聞いているでしょ?紫音からハルのこと」
「・・・・・・・」
返事はなく向かい合って抱きしめられた。
「心配?」
「———うん」
「でもね、詩安に愛されて決心がついたんだ。前に言ってたよね?自分が望む世界なんて待ってても来ないって。だから俺、自分の望む世界を迎えにいくよ」
「俺は喜んでいい事なの?」
「うん―――全部クリアにして帰ってくる。だから―――待ってて?」
そう言ったら抱きしめる腕に力がこもる
「分かった。島くんを信じて待ってるよ」
「ありがとう」
「・・・・・島くん、帰ってきたらさ――――」
「————————」
―――――――――うん、いいよ――――――――
そう返事をしたら、詩安はとても嬉しそうに俺を抱き上げた。