僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
サプライズパーティー
「ただいま、詩安」
「おっかえりー島くん!!」
空港のゲート前でウロウロしていた詩安は、俺を見つけるなり飛ぶように抱き着いてきた。
抱き着くだけじゃなく、俺に熱いキスまでしてくる。
恥ずかしいけど、俺たちみたいに熱い口づけをしている人たちは沢山いるから気にしないようにした。
「うっわ、寒いね」
ボストンバックからジャケットを出そうと思ったら、用意がいい詩安は俺に防寒ジャケットを着させてくれた。
「お店は?休んじゃったの?」
「うん、ソワソワして危ないからっ休めって」
「あっはは、ダメじゃん」
「だってさ、帰ってこなかったらーとか、事故にあったらーとか考えると心配でさ」
ありがとうの代わりに手を繋ぐ。
「詩安、野球できる?」
「うん、母ちゃんの田舎で散々やって遊んだ」
「じゃあさ、今度キャッチボールしようよ。ボールとグローブ持って来たんだ」
「へえ~、実家にあったやつ?」
「うん、俺と幼馴染たちが小さいころに遊んでたやつ」
タクシーに乗って第二の彼氏が待つマンションへと向かう。