僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~


「ほのちゃん、もうちょっと居なよ。日が暮れたら紫音先輩、駅まで送ってってもらえますか?」

何となく、ほのが焦ってる。

「どうする?俺はもうちょっと君と話したいけど?」

「・・・・そうですね…。私も、話したいことがあります」

何気に見つめ合う二人に別れを告げて、階段を駆け下りる。

「ユウシ君!また、ね」
「・・・うん、またな」

飲みかけのアイスコーヒーを専用の受け皿に流して捨てた。

また会った時、どんなな話をされるんだろう?

そう思えば、”また”なんて要らない。


めでたく二人は付き合ったとか?

あの後、ホテル行ったんだ・・・とか?

そんなのっ!


聞きたくない!聞きたくない!・・・聞きたくない…。

そう思うけど、暗くなった自分の部屋に帰ってくる頃には考え方も変わってくる。

俺もたいがいだよな・・・って。

雰囲気がいい二人の邪魔をこれでもかってくらいしてた。


ここ数か月、あまりにも穂香のそばが居心地よくてさ、甘えてしまったけど、そもそも俺の方が身を引かないとダメな立場じゃん。

穂香に真実を打ち明けないまま、騙してたようなもんじゃないか。


紫音先輩、強気でプライドが強い子に嫌気を指してたって言ってたけどさ、穂香は見事に真逆。

だから気に入ったんだろうな。

何より二人は男と女だし。

・・・・俺といつまでも一緒にいて、情がうつったら、穂香も後々苦しむことになるだろうな。


だから、ここから


ここから、二人の恋が始まればいい。


そうしたら、きっと、彼女は

幸せになれる



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