僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
俺って、何者なんだろうな?
穂香のこと、癒されるしいいなって思ってた。
だから、女の子が好きだと思ったのに、紫音先輩のことを目で追う自分もいる。
そうして肌恋しくなってらハルなら慰めてくれるかもとか、頭の隅で思ちゃうんだ。
なんか、最低・・・・かも。
自分でもよくわからないのに、色んな人に甘えて寂しく思う心を埋めようとしている。
ケイだったらって思う。
ケイだったら、そんな罪悪感を抱かずに一緒にいれるのに。
でも、俺はケイに求められていない。
………もうやめよう。
夜中に考えるとメンタルやられる。
スマホを見れば、紫音先輩とほのから連絡が入っていた。
二人とも同じような内容。
なんだよ・・・二人で行けばいいのに何でおれを誘うの?
あれからだいぶ経ってるのに、まだ二人きりで行くのに恥ずかしさや気まずさがあるのかな?
それとも、もっと親密になれるよう、俺に仲を取り持ってもらいたいとか?
それはしんどそうだな…
何度か二人でいるところ見かけたから、いい具合に恋が始まってると思ったのに…
しょうがないか
二人に適当に返事を返して、スマホをベッドに放り込んだ。
***
次の日は見事に晴れて、約束通りキャッチボールをした。
よく遊んでいた近くの空き地は、綺麗に区分けされ、分譲地として売られていて、何件か家を建てていた。
立ち入り禁止のトラロープをくぐり抜け、ずんずん進むハルに声かけるも構わず進んでく。
「お、おい、ハルってば!」
「大丈夫だって、ほんの2、30分」
「・・・じゃあ、怒られたらハルのせいな」
非難しながらも、ミットに手を入れて掴んだり広げたり。
その久々の感覚に心躍っていた。