僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
三人で迎える朝
ぐぅ~…
辛気臭く考える前にいい匂いが立ち込めてお腹が素直に反応した。
もそもそと起きながら服を着て、いい匂いの立ち込めるリビングに足を向ける。
「おはよ、祐くん」
「お、起きたか?」
台所に立ってご飯の用意をしていた二人は、俺の頬や唇にキスをした。
自然と赤くなる俺の顔。
でも、そんなことを大した気にもしないようだった。
「食おうぜ、夜中に運動したから腹減った」
「もう、やだ紫音さんったら」
昨日のことがまるでなんでもないように普通な二人。
――――そうか、これが二人が求めていたものかのか…
これからは、これが普通になるって・・・ことなんだよな?
「うん、腹減りましたね」
だから、俺も普通にする。
「「「いただきます」」」
目の前には色とりどりのおかずたち。
見た目だけでなく、栄養バランスも考えられている。
「さすがだね、二人とも」
「まあ、ほとんどほのちゃんだよ。さすが栄養士のたまごだよな。明日もこの調子でよろしく」
「もう、だめですよ。祐くんなら無条件で作りますけど、紫音さんは当番しっかり守ってもらいますからね」
「ちぇー、けちー。こうなったらユウが早く来てくれないと」
「うん、————そうだね」
紫音は何事もないかのようにご飯を食べ続ける。
だけど、ほんの一瞬だけ、穂香が少し不安そうな顔をしていた。