客観的恋愛曖昧論〜旅先の出会いは、運命の出会いでした〜
振り返ると匠がいたずらっぽい笑みを浮かべていた。
「嘘ついちゃったね」
「こんな大きな嘘ついたの初めて」
「じゃあ嘘をつかせた俺は大罪だ」
二葉は何も言わずに彼の胸に寄りかかる。もう後戻りは出来ない。
「汗かいたし、お風呂に入る?」
二葉が頷くと、匠の手がブラウスの中に滑り込む。唇は首元に繰り返しキスを降らす。
「……この服、二葉ちゃんにすごく似合ってるよね。なんか脱がすのがもったいないくらい」
その途端、二葉は涙が一筋溢れた。
「ふ、二葉ちゃん⁈ 俺なんかヤバいこと言った⁈」
「ち、違うの! 嬉しかっただけだから……大丈夫……匠さんに脱がせてほしい……」
匠は二葉の涙を拭いながら、ゆっくり一枚ずつ服を脱がせていく。下着まで取り去ってしまうと、二葉は恥ずかしそうに体を隠そうとした。
「私ずっとスポーツやってたからか、胸が小さいの。しかも……その……あまり感度が良くないって……」
「大丈夫だから」
匠は二葉を抱き上げると浴室に入り、シャワーの蛇口を開く。
キスをしながら、匠の指に暴かれていく様な感覚に陥る。