客観的恋愛曖昧論〜旅先の出会いは、運命の出会いでした〜
「二葉は? まさに体から始まってるじゃない。どう思う?」
「えっ……そうだな……体だけが繋がるのはやっぱりセフレなのかなって。都合の良い女みたいな感じがしちゃうから、やっぱりちゃんと関係性をはっきりさせた方がいいと思う。美玲がその人とこの先の関係を望むなら尚更だよ。ただもしかしたら自分が思い描くような答えが返ってこないかもしれない。それも覚悟しないとだけどね。私は体だけになりたくなかったから、あの出会いを一度終わらせたんだ。あれはお互いただの情だったから。今はまだ体の関係は持ってないけど、あの頃とは違ってちゃんと恋愛してる気がするの。だからかな、最近彼への好きが溢れそうになる」
「おっ! ということはそろそろ告白&セックスの解禁が間近ということ⁈」
「……かな?」
二葉は赤くなる頬を両手で隠す。
美玲は黙ったまま、一点を見つめる。きっといろいろ考えているに違いない。
「よし、決めた。次に誘われたら、関係性についてはっきりさせる。私の答えはたぶん決まってるから、彼の反応次第だけど……。でももうズルズルしない」
美玲が笑顔で言い切ったので、四人は笑顔でグラスを合わせると、さらにお酒を追加注文するのだった。