離れた距離が近づける想い
翌日、私は帰省した。

中学や高校の友達と久しぶりに会って過ごす、楽しい時間。

夜は久しぶりの家族団らん。

でも、家族におやすみの挨拶をして自分の部屋に戻って考えるのは、慎也くんのこと。

今頃、何してるんだろう?

彼女でもない私は、何の用もないのに、電話なんてできない。

こんな風に会えない日が1ヶ月以上も続くなんて、私、耐えられるのかな。



帰省して2週間後、慎也くんのSNSに数枚の写真が上がった。

サークルメンバーと海で楽しそうに遊んでる写真。

慎也くんの隣に寄り添ってるのは、美希(みき)だ。

美希が慎也狙いなのは、みんなが知ってる。

態度があからさまだから。

慎也の腕に抱きついて、ビキニ姿の胸をその腕に押し付けてる写真もあった。

これ、絶対、わざと!

怒りを覚えるものの、私にはどうしようもない。

私は、何のコメントもせず、そのSNSを閉じた。



< 3 / 9 >

この作品をシェア

pagetop