だから今度は、私がきみを救う番



体調を壊してしまい、二年生最初の四月をほとんど欠席してしまった私は、GWの休みが明けても学校に行けずにいた。

教室ではグループが出来上がっていたこともあり、行きづらさと共に体調はどんどん酷くなった。



そんな時に山中先生からあさがお学級を勧められたのだけど、お父さんはそれに反対していた。

私からお父さんにお願いして、あさがお学級に入らせてもらえることになったけれど。

やっぱりお父さんは支援学級に偏見を持っているみたいで、私を普通学級に戻してほしいと思っているのだろう。



「お父さん。亜季さんの体調もまだ戻っていませんし……。ゆっくり考えていきましょう」



山中先生がそう言って、太田先生もうんうんと頷く。



「あさがお学級だと丁寧に指導が出来るので、成績も上がってますよ」

「でも……、受験とかそういうのに不利になるんじゃないですか」

「欠席日数が増えれば内申に響きますが、出席していればあさがお学級であることは問題にはなりませんよ」



あさがお学級の山中先生が、優しく言う。

けれどもお父さんは険しい顔をして、私の方を見た。

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