だから今度は、私がきみを救う番
土手道を進んでいくと、ぴゅうっと強い風が顔面に打ちつけてきた。
ひとつに結った髪も、風に流されてしまうほどに強い風だ。
うちはアパートだけど一階だから、庭に植木鉢なんかが転がっている。
おばあちゃんが元気な時に育てていた花たちだ。
今はもうすっかり枯れて放置されているけれど、台風が来る前に玄関に入れておかないといけない。
しばらく土手道を進み、うちの方へと続く路地へと降りて行く。
途中で風が弱くなったので、そのすきにいっぱい自転車を漕いだ。