だから今度は、私がきみを救う番



「はー、喉乾いたね」



なんて言ったら、原くんは足元に置いていたペットボトルの水を拾って、それを口に含んで。

ふっと視界の青が消えたと思った瞬間、ちゅっと唇が重なって、ぬるい水が流れ込んできた。

視界できみの金色がさらりと揺れて、また目の前に群青が広がる。



ああもう、ずるい。

やっぱりきみの方が何枚も上手。


< 173 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop