だから今度は、私がきみを救う番
だから今度は、私がきみを救う番
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九月一日。
お盆を過ぎた頃から少しずつ風が涼しくなってきたけれど、それは朝晩だけで、まだまだ暑い日が続いている。
それは九月になっても変わらない。
朝いちばんに外の空気を吸った時は、少し涼しいかもしれないと思ったけれど。
五分も歩けばじわりと汗が滲み出てくる。
新学期初日、いつもの土手道はたくさんの生徒たちが学校へと向かって歩いている。
水面は朝陽を浴びてきらきらと光り、上を向けば夏の名残をつれた青い空が見えた。