だから今度は、私がきみを救う番
教室がざわついて、みんなの視線が原くんの机の方を向く。



嘘だ、と思った。



彼と海で叫んでから、まだ一週間も経っていない。

二学期になったら修学旅行だねって、同じ班になれるといいねって。

きみと確かにそう話した。




彼といっしょに過ごした日のことが、ぐるぐると頭の中を駆け巡る。


最後に彼と話した言葉が、鮮やかな青色の風景をひきつれて浮かび上がってくる。



『亜季、海って世界中と繋がってるからさ』



彼はそう言って、少し寂しそうな瞳をみせて笑った。



『どこにいても一緒だよな』



あれは、そういう意味だったの?

きみは知っていて、そんなことを言ったの?



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