だから今度は、私がきみを救う番



手紙を持つ手が震えた。

目から雫が流れて、手紙の上にぽとりと染みを作る。



私は、お母さんに置いて行かれた。

原くんは、両親に置いて行かれた。

私よりももっともっと重いものを、抱えていたんだね。

それでもお兄さんのためになりたいと思うきみは、とてもとても優しいひとだ。



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