だから今度は、私がきみを救う番



「これ、お前の?」


そう言って連絡ノートを差し出したきみの、金色になびく髪、柔らかな笑顔。

初夏の風がふわっと吹いて、もう一度きみの金色が揺れた。



「高屋とは、運命共同体になれそうな気がする」



そう言って爽やかに笑うきみは、どこか寂しそうで。

何かを求めるような、子犬みたいな瞳を瞬かせて。



「ねえ、高屋。俺と付き合ってよ?」



その言葉を聞いた瞬間、なんだか心が救われた気がしたんだ。

どうしてだか分からないけど。

たぶん、きみの瞳がまっすぐに私を見ていたから。



あの日から、まっ暗闇は青空の下に変わって。

周りのすべては、そう、絵の具で彩られたみたいに。きらきらと色をつけて、光って見えた。





きみは、私の光。



光なんだ。


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