だから今度は、私がきみを救う番







次の昼、新幹線のホームに立つ私の前には、原くんがいた。

お母さんは少し遠くから、私たちを見守ってくれている。

原くんは私の手をぎゅっと握って、言った。



「俺さ……、父ちゃんと母ちゃんと、ちゃんと話してみる」

「うん。きっと上手くいくよ」

「ありがとう。亜季のおかげだ」



原くんは、自分の気持ちをご両親に伝えると決めたらしい。

私も昨日、お母さんと少し話をした。

寂しかったこと、裏切られた気持ちだったこと、そして、また会えて嬉しかったことを。

お母さんはそっと私を抱きしめてくれた。

だからね、原くんもきっと上手くいくよ。

だってあなたは、優しい人だから。



「冬休み待ってるね」

「ああ。ラインも電話もするし、待ってて」

「うん。私もいっぱい連絡するね! ……それから、学校にもちゃんと行こうと思ってる」

「俺も! とりあえず髪は黒に戻すかな?」

「黒髪の原くん、超貴重! 写真送ってね」


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