だから今度は、私がきみを救う番
私が何も答えずにいると、上の方から低い声が降ってきた。
はっと顔を上げると、原くんの金髪が目に入る。
「付き合ってたら、何なの? 何かいけない?」
原くんがそう言って佐々木さんたちの方を見る。
これは、ちょっと不良な原くんの瞳。
彼女たちは「キャー! そうだって!」と叫びながら席へ戻っていった。
「高屋、おはよー」
「おっ、おはよう」
やっぱり原くんは私の前だと、一年生の時のきらきらした瞳に戻っていて、にこっと笑って朝の挨拶をしてくれた。
昨日のことが夢じゃなかったんだなって思って、顔がにやけてしまいそうになる。
席に着くと、小笹さんと丸山さんが声をかけてきた。
「亜季ちゃん、さっき大丈夫だった?」
「え?」
「ほら、佐々木さんたち……」