だから今度は、私がきみを救う番
眠気を覚ますために、朝配布された『三者面談の希望日時』のプリントを取り出す。
私と原くんだけは、二年一組の担任と、あさがお五組の担任との四者面談だ。
お父さん、来てくれるかな。
進路や日常のことをお父さんと話すと思うと、憂鬱でしょうがない。
お父さんは今、おばあちゃんやお姉ちゃんのことで余裕がないみたいだから。
「はーい、数学の授業を終わります! 高屋、号令よろしく」
いつの間にか三時間目の授業が終わっていて、私は「きりーつ」と小さく言う。
原くんが身体を起こして、けだるそうに立ち上がった。
「れいっ」
原くんがぺこりとお辞儀をするのを確認して、先生が教室を出ていくのを目視する。