だから今度は、私がきみを救う番
青春っぽいこと、しよー






あっという間に終業式の日が来た。



昨日質問攻めにあったことで、私は登校する意欲をなくしていた。

本当は休んでしまいたかったけど、家にいるのもイヤなのでなんとか学校に来たまでだ。



二年一組にも入りたくなかったけど、今日は午前中だけだから頑張った。

原くんが他の女子たちを睨んでいたおかげで、質問攻めにあうこともなかったんだけど。



今日はあさがお学級に行く予定はなく、ずっと二年一組だったからどっと疲れた。

夏服のセーラーの襟の上から、自分の肩をトントンと叩く。

半日だけだったのに、ずっと二年一組にいたからすっかり肩が凝っていた。



「たーかや、通知表見せて」



まだ他の生徒たちの通知表を配ってる途中だと言うのに、原くんはまた子犬のような顔で私の手元を覗き込んでくる。



「4、4、4、3、4……。高屋、結構頭いいんだね」

「あさがおでマンツーマンのようなもんだからだよ」



二年一組で受ける科目は先生がひとりに対し、生徒は三十六人いる。

けれどもあさがお五組では、先生ひとりに対して生徒がふたり。

その分しっかり見てもらえるので、基本の五教科はわりと頭に入りやすい。



「原くんは? 通知表」

「俺の見てもいいことないよ。2と3ばっか」

「寝てるからじゃなくて?」

「寝てるからだろうね」



寝てばかりいて『3』があるのはいい方だと思うけど。


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