だから今度は、私がきみを救う番






いつもの土手道をふたりで並んで帰った。



天気は今日も快晴。

朝からべたべたに塗った日焼け止めの匂いが、つんと鼻をつく。


昨日も今日も、三十五度超えの異常気象。

原くんと手を繋いでいたら、体感温度は四十度を超えていた。



うちに着くと、家には誰もいなかった。

カバンを部屋に放り投げ、ダッシュで準備をする。



ショルダーバッグに財布とスマホ、それから家の鍵だけを入れて、玄関で待つ原くんの元へと向かった。



「原くんは、一回帰んなくていいの? 帰ってからじゃないと、先生見回ってるよ?」



そう尋ねると、原くんは一瞬『不良の原くん』に戻って、すぐに『一年生の時と同じ原くん』の顔で笑った。



「俺は、先輩とこに荷物置かせてもらうから。ついてきてくれる?」


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