だから今度は、私がきみを救う番
原くんはこの前と同じように玄関を開けると、「タッくん、バケツある?」と叫んだ。
奥から「おう、持ってけー!」と聞こえて、原くんが「ありがとう」とお礼を言う。
私は駐輪場で待っていた。
ここに置かせてもらっていたのか、花火のパックをふたつとバケツを抱えて、原くんが戻ってきた。
「じゃーん。準備してたんだ」
「すごい……」
「ロケット花火もあるよ」
原くんが花火を自転車のカゴに入れて、バケツを右のハンドルに引っ掛ける。
後ろに乗るように促されて、私は荷台の上に横向きに腰をかけた。
浴衣で二人乗りなんて初めてだから、バランスを取るのがちょっと難しい。
原くんがゆっくりと自転車をこぎ始めたので、私はお腹に力を入れて頑張ってバランスを取った。
少し進むと慣れてきて、右の頬を原くんの背中にくっつけるくらいの余裕が出てくる。
原くんは私に気を遣ってなのか、土手の下の平坦な道を選んで進んでくれた。
奥から「おう、持ってけー!」と聞こえて、原くんが「ありがとう」とお礼を言う。
私は駐輪場で待っていた。
ここに置かせてもらっていたのか、花火のパックをふたつとバケツを抱えて、原くんが戻ってきた。
「じゃーん。準備してたんだ」
「すごい……」
「ロケット花火もあるよ」
原くんが花火を自転車のカゴに入れて、バケツを右のハンドルに引っ掛ける。
後ろに乗るように促されて、私は荷台の上に横向きに腰をかけた。
浴衣で二人乗りなんて初めてだから、バランスを取るのがちょっと難しい。
原くんがゆっくりと自転車をこぎ始めたので、私はお腹に力を入れて頑張ってバランスを取った。
少し進むと慣れてきて、右の頬を原くんの背中にくっつけるくらいの余裕が出てくる。
原くんは私に気を遣ってなのか、土手の下の平坦な道を選んで進んでくれた。