俺に着いて来い〜俺様御曹司は生涯の愛を誓う

真壁くんが日本に戻って来たのも驚いたが、一番驚いたのは翔太が真壁くんに電話していたこと。

そして更に驚いたのは初めてあったにも関わらず、翔太が真壁くんに懐いていた事。

鶴見さんには全く懐かなかった。

やはり、血の繋がりが関係あったのだろうか。

翔太は真壁くんの一つ一つの行動や考え方に、満足して真壁くんにくっついて離れない。

父親を求めていたことは確かだが、こんなにも懐くなんて不思議だった。

確かに、真壁くんは五年以上経って、頼もしく頼りがいのある存在になった。

初めて出会った時、かっこいいと思ってはいたが、若くて頼りがいはないと思ったのが事実だった。

五年以上経って、三十三歳を間近に控えて、別人のように頼りがいのある男性に成長した姿に一層ドキドキしたのは私の本心だった。

それに引き換え、私はもうすぐ四十七歳だ、翔太を育てるのに必死で自分の事は何も構って来なかった。

真壁くんはこんな私を久しぶりに見てがっかりしたんじゃないだろうか。