吐息ごと奪ってよ
episode⑤
翌朝目覚めると、ドアの向こうがなにやら騒がしい。
時間は8時。
ずいぶんと眠っていたらしい。
身支度を整えて、ボサボサの髪も軽くまとめた。
こっそり覗くようにして仮眠室のドアを開けると
「あ!起きたみたい。ほら、旭くん。」
ドアの隙間から一人の女性と目が合う。
「あの、おはようございます。」
「おはようございます。よく眠れましたか?」
声をかけてきたのは、昨日お世話になった国代弁護士で。
「すみません。こんな時間まで眠ってしまいまして、、、」
「いいんですよ。洋服も乾いたので、着替えますか?」
「あ、はい、ありがとうございます」
事務所内には国代弁護士の他に、目が合った女性と、もう一人、、、
うわっ、めちゃくちゃイケメンがいる。