スノー&ドロップス
泡沫の夢を見たあとに
皆が寝静まる夜更の部屋。窓から差し込む月明かりで、ぼんやりと浮かぶ人影に目を覚ました。微睡の中で、瞼を擦りながら体に掛けている薄い布を捲る。
「鶯……くん? こんな時間に、どうしたの?」
「茉礼、僕との約束覚えてる?」
ベッドに半分腰を下ろし私の目を見据える彼は、いつもと様子が違って感じた。
漆黒のように深い色をした瞳は、まるで死んだ魚の眼のように虚としている。
彼の長い指が頬に触れて、体が跳ね上がった。
指先は唇へと這うように動き、閉じている下唇をそっと開かせる。
息が苦しくなるだけで、私は微動だに出来ない。辛うじて瞬きをするだけで、そのまま唇に柔らかな感触が襲う。
押し当てられた隙間から、生暖かい舌が蛇のように入り込む。
瞼を強く閉じることで精一杯だった私は、されるがままに彼を受け入れるしかなかった。唾液が糸を引くように離れた唇は、不適な笑みを浮かべて私の鼓膜に言葉を投げる。
「約束の守れない悪い子には、お仕置きが必要だな」
囁くような声を吐きながら、パジャマのボタンが彼の指に外されていく。胸元の膨らみが露わになった。
「鶯……くん? こんな時間に、どうしたの?」
「茉礼、僕との約束覚えてる?」
ベッドに半分腰を下ろし私の目を見据える彼は、いつもと様子が違って感じた。
漆黒のように深い色をした瞳は、まるで死んだ魚の眼のように虚としている。
彼の長い指が頬に触れて、体が跳ね上がった。
指先は唇へと這うように動き、閉じている下唇をそっと開かせる。
息が苦しくなるだけで、私は微動だに出来ない。辛うじて瞬きをするだけで、そのまま唇に柔らかな感触が襲う。
押し当てられた隙間から、生暖かい舌が蛇のように入り込む。
瞼を強く閉じることで精一杯だった私は、されるがままに彼を受け入れるしかなかった。唾液が糸を引くように離れた唇は、不適な笑みを浮かべて私の鼓膜に言葉を投げる。
「約束の守れない悪い子には、お仕置きが必要だな」
囁くような声を吐きながら、パジャマのボタンが彼の指に外されていく。胸元の膨らみが露わになった。