今日も一緒に帰ろう
「あっ、起きましたか?おはよう、です」


起き上がって、目に入ったのは、鵜飼くんの顔だった。

頭がまだぼーっとして、うまく状況が理解出来ない。


「あれ……。どうしたんだっけ……」



そういえば、ここどこだろう。

見たことのない壁。床。

……?


「えっ、鵜飼くん!?」


抱きしめられた、という事実を受け止めると、頭が一気に回転し始めた。

もしかして、ここは……。



「ごめんないさい、俺ので。先輩は、ゆっくり休んでて下さい」


なんて言って、この部屋を出て行こうとする鵜飼くんを思わず引き留めた。

ここはきっと、鵜飼くんの家。

私は、ここで寝ちゃったんだ……。

しかも、好きな人のベッドで。


えっ、私今なんて言った?
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