今日も一緒に帰ろう
2
それから一、二週間経ったある日。
今日は仕事を早めに終わらせて早く帰る予定だ。
その通り六時に終われるまでに仕事が落ち着き、PCの電源を切る。
会社全体で動いている大きなプロジェクトも安定して、今日は金曜日だからなのかもうかなりの人が帰っていた。
「先輩、終わりました?一緒に帰りません?」
鵜飼くんがスキップでもしてるのかと思うほど足取り軽く、私のとこまでやってきた。
「うん、いいよ」
「よかったー。俺、先輩に言いたいことがあったんです」
「言いたいこと?」
「はいっ。今日、帰りにご飯いけないかなーって」
私は、荷物をカバンに入れる手を止める。
……今日は、今日は。
私は顔を上げる。
「ごめんね。今日は予定があるから……」
……実現するか分からない、予定。
少し残念そうな顔をして、鵜飼くんは言った。
「……そうですか。じゃあ、家までは一緒に帰れますか?」
「……うん。家までは、一緒に帰れるよ」
鵜飼くんは残念そうな顔を一変させて、にこっと笑った。
今日は仕事を早めに終わらせて早く帰る予定だ。
その通り六時に終われるまでに仕事が落ち着き、PCの電源を切る。
会社全体で動いている大きなプロジェクトも安定して、今日は金曜日だからなのかもうかなりの人が帰っていた。
「先輩、終わりました?一緒に帰りません?」
鵜飼くんがスキップでもしてるのかと思うほど足取り軽く、私のとこまでやってきた。
「うん、いいよ」
「よかったー。俺、先輩に言いたいことがあったんです」
「言いたいこと?」
「はいっ。今日、帰りにご飯いけないかなーって」
私は、荷物をカバンに入れる手を止める。
……今日は、今日は。
私は顔を上げる。
「ごめんね。今日は予定があるから……」
……実現するか分からない、予定。
少し残念そうな顔をして、鵜飼くんは言った。
「……そうですか。じゃあ、家までは一緒に帰れますか?」
「……うん。家までは、一緒に帰れるよ」
鵜飼くんは残念そうな顔を一変させて、にこっと笑った。