黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
「バレるも何も社内で私の元彼の話知ってる人郁美しかいないし」
「そっか」
「ってか何してるの? 私の事嫌になって遠ざけてたんでしょ?」
「全然」
「でも、ずっと無視して話しかけてくれなかったじゃん」
「ご飯は作ってあげてたでしょ」
「そうだけど」
いただきますもごちそうさまも一人で言っていた。
話しかけるなと言わんばかりに寝室に引きこもる八重樫君にありがとうすら言えずにいた。
「いつ双葉が折れて俺に話しかけてくるかなって思ってたけど、思った以上に頑固だった」
私は八重樫君が話しかけるなオーラを出していると思っていたが、むしろそれは話しかけてくれオーラだったなんて気が付きもしなかった。
「でも俺から声かけても絶対状況変わらないし、困り果てて郁美さんに相談した」
何故そこで郁美を頼るのか分からないが、八重樫君にとっては最善策だったのだろう。
「そしたらとりあえずお逃げなさいって言われて、郁美さんの旦那さんと息子さんと一緒に昨日の夜から宿付きスパに行ってきた。息子さんめっちゃ良い子だったよ」
何と! 郁美一家を巻き込んでいる。
いや、むしろ郁美が程よく八重樫君を使って旦那と子供のいない週末を楽しんでいたのかもしれない。
「俺、色々話ができて良かったなって思ってる」
そして、八重樫君は郁美の旦那さんとの話しを教えてくれた。
郁美と旦那さんは学生時代からの友人で社会人になって付き合うようになり、結婚した。子供もすぐにできて、今では付き合っていた期間よりも二人だけの夫婦だった期間よりも家族という期間が長くなっていた。
今でも旦那さんは郁美のことを好きだし大切に思っているが、それは付き合っていた事とは少し違うらしい。
付き合っていた頃は、サバサバしていいてモデルのようにかっこいい郁美が彼女だという事が自慢で、嬉しくて仕方なかったようだ。
少しだらしないようなところが見えてもそれは見ないことにしていたらしい。
美しい所、いい所だけを見て満足していたようだ。
だが、夫婦になって子供ができて嫌でもだらしない所やかっこ悪い郁美が目に入るようになったとか。
あんなに漫画が好きだったという事も正直驚いたらしい。
郁美は隠していたわけではない。旦那さんが知ろうとしていなかっただけだ。
もし、付き合っていた頃に気が付いていたら結婚はしなかったかもしれないと言っていたそうだ。
それだけ旦那さんは当時自分のステータスにしか興味がなかったらしい。自分に自信がない分、周りで補強していたようだ。
でも、夫婦になり、郁美の色々な面を目に入れられるくらいに心に余裕ができた旦那さんはかっこ悪い郁美のことを嫌いになるどころか、より愛着を持つようになった。
ぷにょぷにょのお腹も新鮮で可愛いし、自分よりも息子を第一に考えて守る母親である郁美がかっこよく、誇らしいと思っているらしい。
妻であり、母である郁美がいて、可愛い息子もいる今はとても幸せだと優しい笑顔を浮かべて言っていたそうだ。
なぜ八重樫君と旦那さんがこんな話をしていたのか私には分からない。
そして何故八重樫君が私にこんな話を聞かせたのかも分からない。
一つ分かったことは何年も彼と一緒にいる郁美でさえも旦那さんの愛情を愛情と思わずに拗ねてしまう事があるという事だ。
「本当郁美さん夫婦には感謝だよ。まさか俺が無断外泊するだけで双葉がこんなになるとは」
ニコッと笑う八重樫君は可愛すぎる。
「ねぇ、俺じゃダメ?」
「そっか」
「ってか何してるの? 私の事嫌になって遠ざけてたんでしょ?」
「全然」
「でも、ずっと無視して話しかけてくれなかったじゃん」
「ご飯は作ってあげてたでしょ」
「そうだけど」
いただきますもごちそうさまも一人で言っていた。
話しかけるなと言わんばかりに寝室に引きこもる八重樫君にありがとうすら言えずにいた。
「いつ双葉が折れて俺に話しかけてくるかなって思ってたけど、思った以上に頑固だった」
私は八重樫君が話しかけるなオーラを出していると思っていたが、むしろそれは話しかけてくれオーラだったなんて気が付きもしなかった。
「でも俺から声かけても絶対状況変わらないし、困り果てて郁美さんに相談した」
何故そこで郁美を頼るのか分からないが、八重樫君にとっては最善策だったのだろう。
「そしたらとりあえずお逃げなさいって言われて、郁美さんの旦那さんと息子さんと一緒に昨日の夜から宿付きスパに行ってきた。息子さんめっちゃ良い子だったよ」
何と! 郁美一家を巻き込んでいる。
いや、むしろ郁美が程よく八重樫君を使って旦那と子供のいない週末を楽しんでいたのかもしれない。
「俺、色々話ができて良かったなって思ってる」
そして、八重樫君は郁美の旦那さんとの話しを教えてくれた。
郁美と旦那さんは学生時代からの友人で社会人になって付き合うようになり、結婚した。子供もすぐにできて、今では付き合っていた期間よりも二人だけの夫婦だった期間よりも家族という期間が長くなっていた。
今でも旦那さんは郁美のことを好きだし大切に思っているが、それは付き合っていた事とは少し違うらしい。
付き合っていた頃は、サバサバしていいてモデルのようにかっこいい郁美が彼女だという事が自慢で、嬉しくて仕方なかったようだ。
少しだらしないようなところが見えてもそれは見ないことにしていたらしい。
美しい所、いい所だけを見て満足していたようだ。
だが、夫婦になって子供ができて嫌でもだらしない所やかっこ悪い郁美が目に入るようになったとか。
あんなに漫画が好きだったという事も正直驚いたらしい。
郁美は隠していたわけではない。旦那さんが知ろうとしていなかっただけだ。
もし、付き合っていた頃に気が付いていたら結婚はしなかったかもしれないと言っていたそうだ。
それだけ旦那さんは当時自分のステータスにしか興味がなかったらしい。自分に自信がない分、周りで補強していたようだ。
でも、夫婦になり、郁美の色々な面を目に入れられるくらいに心に余裕ができた旦那さんはかっこ悪い郁美のことを嫌いになるどころか、より愛着を持つようになった。
ぷにょぷにょのお腹も新鮮で可愛いし、自分よりも息子を第一に考えて守る母親である郁美がかっこよく、誇らしいと思っているらしい。
妻であり、母である郁美がいて、可愛い息子もいる今はとても幸せだと優しい笑顔を浮かべて言っていたそうだ。
なぜ八重樫君と旦那さんがこんな話をしていたのか私には分からない。
そして何故八重樫君が私にこんな話を聞かせたのかも分からない。
一つ分かったことは何年も彼と一緒にいる郁美でさえも旦那さんの愛情を愛情と思わずに拗ねてしまう事があるという事だ。
「本当郁美さん夫婦には感謝だよ。まさか俺が無断外泊するだけで双葉がこんなになるとは」
ニコッと笑う八重樫君は可愛すぎる。
「ねぇ、俺じゃダメ?」